林檎停の町田さんご夫婦に会いに、長野の北安曇に行ってきました。数年前から毎年りんごを送っていただいています。初めて聞く名前の様々な種類のりんごが届けられ、今週はどんなりんごが来るんだろうと楽しみになります。味もさっぱりしたものが多くて、ファンが多いです。

どんな方がこのりんごを作っているんだろうといつも想像を膨らませていたのですが、思った通り筋の通った、暖かな方たちでした。

伺った日は朝からサルの群れが来ていて、時々爆竹音が鳴り響くりんご園に向かいました。りんごの栽培をしている登さんに案内をしていただいたのですが、その間は妻の幸子さんがサルの見張りを代わっていました。この辺りは熊も出るようですが、サルは柵も乗り越えて来てしまうので、本当に対応に苦慮しているようでした。

お二人は40年前にこの土地に来て、開墾するところからりんごの栽培を始めました。当初からグラニースミスというニュージーランド産のりんごを栽培していたのは、この種が日本の気候に合うからです。そもそも高温多湿の日本の気候は、雨をあまり必要としないりんごには厳しい環境となります。グラニースミスは菌に強いので、農薬も半分くらいで済むそうです。町田さんは農薬を使いたくなかったので、グラニースミスを他の木とかけ合わせてさらに強い木を作るために試行錯誤してきました。ちなみに、町田さんは無施肥・不耕起でりんごを栽培しています。

グラニースミスとフジをかけ合わせたりんごはレラ(アイヌ語で「風」)と名付けられ、そのまた子どもはニシ(「空」)と名付けられたりと、どんどん新しいりんごが生まれています。今取り組んでいるのは、平安時代に中国から入ってきた病気に強い古代りんごとグラニースミスをかけ合わせるりんごです。掛け合わせると言っても高度な科学技術を使うのではなく、交配したりんごから種を取って、それを撒いて育った苗を接木するといった根気のいる方法で作っています。

りんごの受粉は、マメコバチという小さな蜂がしてくれます。藁のような細長い穴を巣にして、春だけ活動して、そのあと卵を産んでいなくなります。マメコバチの巣も見せてもらいました。

敷地には様々な種類のりんごの木がなんの目印もなく植っているのですが、町田さんの頭の中には地図があるかのように、「これはグラニースミスと○○をかけ合わせたりんご」などと歩きながら様々な種類の木を見せてくださいました。こういった話をしながらりんご園を回ってくださる町田さんが本当に楽しそうで、町田さんのグラニースミス愛に一緒に行ったスタッフも私も♡でした。

町田さんは、「若い人のために、楽しいものを作っている」と言っていましたが、しっかりとした哲学を持って、楽しそうにりんごを育てている姿は本当にステキでした。アイヌ民族の人々がこれまで受けてきた差別にも心を痛め、勉強をしてこられたそうです。

炎天下にりんご園を回ってから、幸子さんにりんごのジュースと桃などをいただいたのですが、身体に染み渡って最高においしかったです。すみれやの夏休みが明けたら、早速りんごが届くはず。今から楽しみです。(春山)

 

〜スタッフまきより〜
町田さん夫妻の自然にどっしり根付いたような安定した雰囲気に憧れました。
グラニースミスをもとに新しいリンゴができていて、それらに町田さんが命名するのです。
今年はどんなリンゴが届くのでしょう。ずっと楽しみが増えました。