先日、山口県の祝島からびわ茶とアオサが届きました。本当はテングサも注文したのですが、3年連続で収穫できなかったそうです。海は確実に変化しているように思います。祝島のヒジキも収穫量が激減しているという話を数年前からよく聞きます。
ところがここ数日、さらに心配なニュースが流れてきました。祝島の対岸となる上関町に原発の使用済み核燃料の中間貯蔵施設建設を中国電力と関西電力が検討しているというのです。そもそも、祝島の人たちは、美しい海を次世代に引き継ぐために上関原発建設計画に40年以上反対し続けています。彼らは漁業補償金も受け取らず、これまで身体を張って反対し続けてきました。原発建設計画は今も中止にはなっていませんが、福島原発事故の後動きが止まってしまい、それではお金が入らないからと上関町が中国電力に代替の地域振興策を要望していたそうです。過疎化が深刻なのですね。
だけど、原発や中間貯蔵施設などリスクが大きい施設を建てて、国から交付金をもらうのが本当の持続可能な町なのでしょうか。祝島の人たちはそれとは違う道を示してくれています。すみれやは祝島の島民の選ぶ道に共感し、美しい海から収穫したヒジキやアオサやテングサや、山から採ったびわ茶などを販売してきました。これからも美味しい食材を送っていただくためにも、すみれやではこの計画に反対の意思を表明します。関西電力の原発(福井)から発生する使用済み燃料を保管する計画なので、なおさら京都に住む者も当事者として考えていかなければと思います。電源を原発に頼り続ける限り、使用済み核燃料の貯蔵場所については考え続けなければなりません。誰も引き受けたくないリスクが伴う原発にこれからも依存していくのかどうか、考えたくない問題を目の前に突きつけられた気分です。(春)