先週末は、すみれや主催のワークショップのために、8名の参加者と滋賀県高島市の椋川という集落に行きました。ここでみっちり1日中、わら細工を教えてもらいました。講師はこの集落のお母さんたち6名と、このプログラムを現地でコーディネートしてくれた是永さんです。
午前中は鍋敷きづくりから。まず、わらを叩いて柔らかくします。昔の家には、土間に石が埋め込まれてあり、ここでわらを叩いていたそうです。この時点ですでに数名の指の皮がむけてきます。
その後、長いわらで芯を作り、その周りを先ほど叩いたわらで巻いていきます。みんな初めてとは思えない素晴らしい出来あがり。単純な鍋敷きですが、並べてみるとそれぞれの個性がみえてきます。
お昼ご飯は、集落でとれたお野菜やお米を使って作ってくれたおいしいお料理の数々。お米は今回会場となったおっきん椋川交流館の中にあるおくどさんで炊いてくれました。京都、大阪、三重などから来た参加者の自己紹介をしながらご飯を食べます。花背とは交流があるらしい椋川のお母さんたちは、花背からの参加者とローカルな話で盛り上がっていました。
お昼ご飯の後はすぐにほうきづくりが始まります。もともとほうきづくりはオプションだったのですが、全員が参加を申し込むという、かなりやる気の参加者たちです。講師のお母さんたちと言えば、鍋敷きのワークショップは学生相手などに時々やるらしくとても慣れていたのですが、ほうきづくりのワークショップはあまりやらないとのことで、「あれ、どうやるんだったかな?」とか言いながら始まりました。
ほうきづくりはわらの芯を一本一本出す作業に根気と時間がかかります。最近はお米の刈り取りを機械でするところが多いので、材料となる長いわらを手に入れるのに苦労するのだそう。はざがけをやる農家さんから分けてもらえないかなぁと思ったりしました。
さすがモーチベーションが高い参加者たち、多少時間はオーバーしましたが、ほうきも難なく出来上がりました。ぜひこのほうきを作り続けてもらいたいです。そして、すみれやに売ってください〜。
この鍋敷きとほうきは私も何年も前に教えてもらって作ったのですが、とっても使いやすいのです。たぶん昔はみんな家で使って、ぼろぼろになったらまた家にあるわらで新しいのを作って使う…という生活をしていたのでしょう。
次回はかごを編みたいとおねだりしてきました。かごも以前はみんなこのようなものを腰に結びつけて農作業をしていたのですが、プラスティックの袋が普及してからは、その袋を使って、腰に掛けるかごを作るようになったそうです。その方が強くて軽いのです。このかごをわらで編むことができるお母さんはもう数少ないそうです。お元気なうちに、いろいろと伝授してもらいたいと思います。
今回お世話になった椋川では、毎年秋に「おっきん椋川」というイベントを開催します。集落の家々が会場になって、お母さんお得意のお料理が振る舞われたり、今回作った鍋敷きなども販売されます。私は料理名人のお母さんが作る鯖のなれ鮨を目当てに毎年のように参加しています。今年は11月13日(日)にやるそうです。お勧めのイベントです。
わら細工は、今後も教えてもらう機会を作っていきたいなぁと思っています。お楽しみに〜。(春)