寒くなってきて、なぜか切り干し大根に手が伸びる頻度が上がっています。すみれやの切り干し大根は、滋賀県高島市マキノ町のみなくちファームさんが作っているものです。この一見普通の切り干し大根も、実は生産者さんの説明を聞くとなかなか奥深いのです。

 

みなくちファームさんは大根をカットした後天日干しにしてから機械で仕上げの乾燥を行います。 天日というよりも寒風に晒すことが本来の目的なんだそうです。というのも、大根は寒さにあてればあてるほど甘くなります。

 

天日干しだけだと色が悪くなります。 乾燥途中で辛味が甘み(アミノ酸)に変わっていくのですが、甘みが出てから水分があると茶色く変色していきます。タイミングを見計らって機械乾燥で仕上げていきます。そうすることで甘みがあっても白い切り干し大根になるそうです。

 

大根の収穫時期も、タイミングを見計らっています。今年も収穫しようと思えばもう収穫可能なのですが、一度雪に埋もれた大根は切干にした時の甘さが違います。マキノは12月に入ると一気に寒くなるのですが、ただ寒いだけだとこの甘さは出ないそうです。みなくちさんの切り干し大根は、「雪下大根」なのです。

 

マキノは切干大根作りが盛んなのですが、雪が降ることと、椎茸農家が多いのが理由なのだそうです。乾燥椎茸もきれいな色を出すのには乾燥技術が必要で、その技術を生かして切干大根作りが始まりました。

みなくちファームさんが切り干し大根に自信を持っている理由がわかります。

 

おいしいだけでなく、栄養的にも切り干し大根にすると、カルシウム、カリウム、食物繊維、ビタミンB1B2などが生の大根に比べて格段に多くなるそうです。

私はお味噌汁の具が少ない時に、この切り干し大根をポンポンッとそのまま入れています。比較的短くカットされているので、使いやすいです。水で戻してパリパリな食感を活かしたサラダもお気に入りです。

 

以下は、先月の「すみれや通信」に掲載した切り干し大根の簡単レシピです。参考にしてください〜。(春山)

.

水口さんご夫婦(畑はメタセコイヤ並木のすぐ近く)

.

切り干し大根の簡単レシピ

切り干し大根のピクルス
ピクルス液(お醤油だけでも)に切り干し大根をそのまま入れておくだけ。

切り干し大根とワカメの酢の物
切り干し大根、わかめを水に戻す。しょうがは千切りにしておく。酢、醤油、砂糖、水を鍋に入れ一度沸騰させ、冷まして切り干し、わかめ、しょうがを入れる。

切り干し大根とごまの炒め煮
切り干し大根を水に戻す。フライパンにごま油を熱し、絞った切り干し大根を炒める。だし、醤油、みりん、切り干し大根の戻し汁と白ごまを加え、汁気がなくなるまで炒め煮する。