すみれやは祝島マルシェのあとみさんから届いたびわ茶と天草を、こだまやのマコトさんからフノリ、ワカメ、アオサ、びわなど、そして祝島市場のタカシさんからひじきを仕入れています。祝島で採れたもの、特に乾物は本当に美味しいのです。
この島の人々はずっと、何十年もこの美味しいものを生み出す海を守るために国や山口県や中国電力と戦ってきました。祝島の対岸に予定されている上関原発建設計画。そこに原発ができてしまったら、安心して美味しい海産物を取ることができなくなります。2011年の福島原発の事故の後、新規の原発建設計画は止まったかのように思われました。だけど、今でも計画を進めようとする電力会社はもぞもぞと動いています。
すみれやにひじきを卸してくれているタカシさんのお父様は反対運動のリーダーで、タカシさんご自身もUターンで島に戻ってきてひじきやびわの生産に従事していました。そして昨年選挙に出て、上関町議員になりました。
ひじきと一緒に届いた新聞記事や、上関原発埋立免許取消訴訟でのタカシさんの意見陳述要旨を読むと、彼がどんな思いでこの裁判に関わり、どんな理不尽な決定が山口県や裁判所で下されているかがわかります。こういった裁判に関わることがどんなに大変なことか。今でもこの島の人々は新規の原発建設を食い止めるために多くの時間や労力を割いてくれています。
すみれやは祝島から美味しいものをたくさん送ってもらっています。一体すみれやには何ができるんだろう…。日々考えています。
(春山)