阪神大震災が発生した1月17日に合わせて、すみれやでは乾物や缶詰などを活用した料理教室を開催しました。講師は浜松から来ていただいた山口雅子さん。そして、今回は京都市ごみ減量推進会議さんとの共催です。
災害が発生すると、食べものに困ることが多いです。救援物資なども来るかもしれませんが、家にあるもので温かい、おいしいご飯を食べる知恵を持っていたら、元気が出そう。カップラーメンしか食べられないのはちょっと悲しい…。実は、乾物は災害時にもとても使える優れものなのです。
今日教えていただいたお料理は簡単だけど、普段の食事で出してもよいくらい美味しかったです。こういった情報・技術は周りの人と共有することにこそ意味があると講師の山口さんはしきりにおっしゃっていました。ということで、このブログでも少しだけ報告をしますね。
今日は「ポリ袋ご飯」と「切干し大根と麩とサバ缶の煮物」、「ひじきとコーン&ドライ豆の和え物」、「切り干しのハリハリサラダ」、「味噌玉を使った簡単味噌汁」を作りました。
ポリ袋に半合のお米を入れて、水を100mlほど入れ封をしてから、水を張った鍋に入れて火にかけます。沸騰してから15分後に火を止めて、10〜15分蒸します。お米とお水を袋に入れてから、空気を抜いて封を閉めるのですが、その際に水を張った鍋に沈めて水圧を利用して空気を抜くのがコツです(適当でも大丈夫だと思うけど)。また、ポリ袋は高密度のものか、耐熱が100℃と書いてあるものを使ってください(これは重要)。
そして、出来上がったご飯は、そのまま食べるのではなく、袋を利用しておにぎりを作ります。上の部分を切って、袋の中に塩を時折ふりかけながら袋ごと握ると、米粒をすべて拾うことができます。手が汚くても袋を持って食べることもできるので合理的。
「切干し大根と麩とサバ缶の煮物」も同じような要領で、ポリ袋に切干し大根とお麩を入れて、お水か出汁を入れて戻します。お醤油などもここで入れておきます。15分くらいしてからサバ缶を加え、空気を抜きながら結びます。そして鍋で15分くらい茹でます。少人数分を作るのであれば、ご飯を炊く時に一緒のお湯の中で茹でるとよいです。
「ひじきとコーン&ドライ豆の和え物」はひじきをポリ袋に入れて、コーン缶の水ごと入れて、水が少なければ水を足します。ひじきが浸る程度で大丈夫です。15分くらい置いて、そこにドライまめパック(缶でもOK)を投入し、梅酢を少し加えてよく揉みます。ツナを入れたり、梅酢の代わりにマヨネーズにしてみたりと柔軟に展開してください。
「切り干しのハリハリサラダ」は切干し大根はポリ袋に入れて、ひたひたの水に浸しておきます。人参なども細切りにすることができたら、塩で揉んでおきます。切干し大根の水気を絞ったものと、人参と、梅酢や醤油、好みで蜂蜜なども少々加え、よく混ぜます。オリーブオイルで洋風、ごま油で中華風、ナッツを加えてエスニック風とアレンジはいろいろ可能。
最後に「味噌玉」を作りました。ラップの上に味噌を置いて、乾燥ワカメと削り節などを加えて丸めます。お椀にこの味噌玉を入れて、お湯を注ぐだけです。お麩などをお湯を入れる時に入れてもよいかもしれません。この味噌玉、普段のお弁当にも便利です。
今日は結構豪華なご飯を皆で少しずついただいて、終わりました。
乾物を常備しておくと、災害だけでなく最近の野菜不足のような時にも重宝します。乾物も缶詰も置いておくだけではどんどん古くなってしまうので、普段から使う生活をしていると、いざという時に美味しく食べられます。いつも1週間分多く蓄えるようにするとよいようです。
皆さんも一度、上記のお料理を何もない時に試してみてはいかがでしょう?
(春山)